DIY家具制作・リフォーム講座 - - 第5回:使用する釘やビスを選びましょう
今回は、木工や建築にになくてはならない、釘やビスにについてお話をしていきたいと思います。
● ビス(1):コーススレッド(太いビス)
コーススレッド(太いビス)は、大きなものをガッチリ留めるときに使います。例としては、箱物の家具の本体や、家を作るときの下地を留めたりします。
木工で使用するビスにも様々な種類があるので、選ぶのも大変ですが、以下の種類を用意しておけば大体のケースで対応可能です。
■用意したいコーススレッド(太いビス)
51ミリ, 65ミリ, 75ミリ, 90ミリ
【ポイント check!】
太いビスを材料の端に使うときは、必ずキリで下穴を開けてください。下穴を開けないと材が割れてしまいます。
【ポイント check!】
木工でビスを使い場合には半ネジを使います
・半ネジ→ネジの部分が長さの半分
・全ネジ→ネジの部分が長さの全体
全ネジは、ビスがどこまでも材料に潜っていってしまいます。半ネジは、下になる材を引っ張りながら締め付けていきます。
● ビス(2):スリムビス(細ビス)
スリムビス(細ビス)とは、太さがコーススレッド(太いビス)の半分くらいのビスで、頭も小さいので、細かいものや小さいもの、細いものを止めるのに使います。また、材料の端に使っても材料が割れることが、コーススレッドに比べて非常に少ないです。頭が小さいので、化粧ビスとして使うこともできます。
■用意したいスリムビスのサイズ
25ミリ(全ネジでも可),30ミリ(以降全ネジ),35ミリ, 45ミリ, 51ミリ, 65ミリ, 75ミリ,
【ポイント check!】
私がスリムビス(細ビス)をよく使うところは
・小物家具の組み立て
・細い桟などの取り付け
・ベニヤ板の取り付け
・木の栓をしてビスを隠す場合
こんなところに、よく細ビスを使っています。
● 釘(1):鉄釘(鉄くぎ)
鉄くぎは、家具や木工ではあまり使いませんが、家作りにはなくてはならないものです。鉄くぎの種類には以下のようなものがあります。
■主な鉄釘のサイズ
38ミリ(1寸2分), 50ミリ(1寸5分), 60ミリ(2寸), 75ミリ(2寸5分), 90ミリ(3寸),
38ミリ〜50ミリの鉄くぎは、屋根の下地や壁の下地の比較的薄い板を留めるのに使います。60ミリ〜90ミリの鉄くぎは、構造上重要な骨組みの組み立てなどに使います。鉄くぎの打ちつけは、コンプレッサーを使った、エアー工具で打つのが現在の主流です。
● 釘(2):ステンレス釘
ステンレス釘は、ベニヤ板や、薄い無垢の板を留めるのに使います。ステンレス釘の種類には、釘の頭が平らのものや、丸く鍋状のものがありますが、よく使われるのは(私がよく使うのは)平頭ステンレス釘の25ミリや32ミリです。
【ポイント check!】
私がステンレス釘をよく使う場所は
・家具の裏板を本体に留める
・家の押入れや収納の壁や床などを留める
基本的には、後で錆びてはいけないところや、化粧釘として見える場所に使います。
● 釘(3):カクシ釘(隠し釘)
カクシ釘(隠し釘)とは、釘の頭の部分が折れる(取れる)釘です。主に化粧釘として使われ、頭を折った後は、ほとんど目立ちません。カクシ釘は通常あまり太くないので、強い力が加わるところには使用できません。
【ポイント check!】
私がカクシ釘(隠し釘)をよく使う場所は
・パイン羽目板などの張りじまいの箇所(最後に張るところ)
● 釘、ビスについてのまとめ
釘やビスも木材と同じで、適材適所、目的に応じて使い分ける必要があります。それぞれの特性に合わせて、うまく使い分けられると、きっと良い作品が出来上がるでしょう。
何か分からない点がありましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。